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ヨーガとしての音楽

Music As Yoga - パールバティ・バウルの映画 「The Path」を見て


Musiz as Yoga 表紙、スワミ・シバナンダ
Music as Yoga 表紙



「わたしたちの音楽というのは、心がメロディーに溶け込めるようになっていて、それぞれのSwara(音階)は、スシュムナーにあるチャクラを振動させるようになっています。


このような振動は、人を忘我の境地に導いて、いつもは潜んでいるスピリチュアルな力を解き放って、三昧の境地へ至らせます。


ですから、わたしたちの伝統には、偉大な芸術家ーティアガラージャ、ディクシタール、シャマ・サストリガル、プランダラダーサ、ミーラーバーイー などが聖者として、夜空いっぱいにきらめく星のように輝ています。


このように、音楽というのは正しく見ればヨーガの一部と言えるのであって、心を浄化し、三昧へ至る大切な方法だと理解できるでしょう」




・・これは、スワミ・シバナンダの書かれた「Music as Yoga」の紹介文です。


こんな文章を掲げたのは、先日、院長といっしょに、The Path というインドの伝統にある、バウルという人たちを追った映画を見に行ったからです。



バウルというのは、吟遊し、旅をし、乞食(こつじき)をしながら修行をしていく行者さんのこと。


主人公は、1980年代、阿部櫻子監督がカルカッタ郊外に留学していた時のルームメイト、パールバティ・バウルです。


「パールバティ」というのだから、もちろんヒンドゥーの伝統の流れにあるのだろうと思っていましたが、それだけでもなく、仏教やスーフィズムの影響も受けているとのこと。


一弦のエクタラという弦楽器と腰に結び付けた太鼓、そして足首に巻き付けた鈴、そしてボーカルで音楽を奏でます。



スワミ・シバナンダもよく歌う人で、Youtubeに音源が残っていますが、同じように歌で神との合一を果たしてしまう人なのだと思います。


スワミ・ヴィヴェーカナンダの師の、ラーマクリシュナも歌い踊りながらサマディに入ったと聞きますが、こうしたのはベンガルに濃い現象なのでしょう。



映画では、歌いながら滂沱するパールバティさんのお姿も収められていました。



最近、キールタンを歌う機会が増えたので、雲上のお手本を見せてもらった気持ちです。


「拍手をする必要はありません。わたしは公演をしているのではなく、心の歌を歌っています」という言葉、僭越ながら、うんうんとうなづいていました。


うまく歌おうとか、間違いなく歌おうという心の働きをどこかにやってしまっておいて、内から湧き上がるものをそのまま声にできると、すーっと気持ちがどこまでも広がります。



先にも挙げたようにキールタンを歌うことを、スワミ・シバナンダは強く推奨されました。


アーサナを行うのは億劫だというときにでも、マントラあるいは、キールタンをアーサナをするときのように心込めて声にだしてみるとその理由がよく分かると思います。



ここで告知するのはかなりおこがましいのですが、9月8日(金)スワミ・シバナンダの誕生日にキールタンを練習する会を開催します。


音楽の成績はいつも赤点すれすれで、カラオケもマイクが周って来ないように避けてきましたが、if not me, who? if not how, when? の心持ちで開催しておりますので、音楽が得意でない、歌うのは辛い・・という方こそ、どうかご参加ください。


「参加無料」ですので。



日時:9月8日(金)20:30-21:30


ご予約は → https://bit.ly/8thdaysnight



口ずさむメロディーと言葉がヨーガになる。


これは、生活を根底から変えていく素晴らしい方法だと思います。



副院長 友永乾史



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