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第2号「NYヨーガ事情 Vol.2」エクスヘイル

2004年12月7日


まず、最初にレッスンを受けたのは、「 エクスヘイル 」 という教室。


入口はブティックかギャラリーのようで、ちょっとおしゃれです。写真を撮らせてくれとお願いしたら断られてしまったので、残念ながら、写真は通りからのもののみ。


ビルの 2 階に入っていて、実際、ヨガだけでなく、エステティックサロンを併設しており、設備はとてもゴージャス。ここはアッパーイーストサイドというところにあって、これはニューヨークでもかなりセレブな場所なのだそうです。近所の学校の前を通ると、子供を送ってくる車がそれを証明しています。レンジローバー、BMW、メルセデスにレクサス。中には運転手に送られてくる子供も。

更衣室に案内されると、大きなロッカーに、つやつやの真っ白なタイルに囲まれたシャワーとトイレ。アメニティーにはスリッパやら髭剃りやらアフターシェイブローションやら至れり尽くせり。かなり早めについてしまったので、読みかけの文庫本を持って指定されたスタジオへ。 20 畳ほどのフローリングの部屋。持参したマットの上で本を読んでいると、次々に綺麗な奥様方が入ってきます。男性は私一人。学院への男性からの質問で「男性は何人くらいいますか?」っていうのが多いのですが、その気持ち分かります。 気恥ずかしいですね。周りが全員女性だと。自分が違う目的でその場にいるんじゃないかと思われていそうで、視線もぎこちなくなります。


金髪のハンサムな白人男性が講師。安楽坐で合掌。オームを唱えてレッスン開始。アメリカはさすが椅子の文化。しっかり膝が床に着く人がいない。講師も両膝が上がってしまっていっています。わたしも、人のこと言えません。この内転筋がなかなか伸びないんです。太ももの一番内側の筋肉です。この筋肉は特に時間をかけてじっくりゆっくり伸ばすしかないそうです。

これはヴィニャーサという名前のレッスン。いわゆるパワーヨーガと思ってもらって間違いはないと思います。コブラ、犬、三角、英雄のシークエンスを黙々と繰り返して、次のシークエンスへ。次はバッタや弓、ねじりなど地面に座ったり寝たりのポーズが組み込まれています。ロープやブロックを使って、弓のポーズで足が持てない場合や、三角で手が床につかないときに使えるようになっています。筋肉にしっかり効いてきて、視線もしかり定まってくる。汗をしっとりかいたくらいで、シャバアーサナ。合掌して終了。

広い清潔なバスルームでシャワーを浴びて、大判のふわふわのバスタオルでさっぱり。もちろんこれも無料貸し出し。シャンプー、石鹸も供えついている。一回あたりのレッスンは一回 20 ドル。これでどうやってやっていけているのか、学ぶところは多いかもしれません。日本のヨガスタジオでここまでの設備でやっているところは、ジムでのレッスン以外はないと思います。時間割を見るとレッスンがとても多い。クラスあたり結構入っているのでしょう。私が受けたクラスも 10 人程度でしたが、スタジオにはぴったりくらいの人数でした。

レッスン自体は、先生の声はよく響くし、ハンサムだし、申し分ないと思います。受付はニューヨークらしくちょっと事務的だし、観光に行かれる方は、体験の価値があると思います。ここはもうひとつの名物としてコアフュージョンというエクササイズがあります。コアコンディショニングとヨガとピラティス、整形外科的ストレッチのエッセンスなのだそうです。気になります。こちらは残念ながら受けられませんでした。どなたか受けられた方、リポートくださると嬉しいです。




後記


「どこに“エクスヘイル”あるんやねん!」という写真ですみません。


バスの形とか、まだこれなのでしょうか。懐かしい感じですね。


このスタジオでよく覚えているのが、ロッカーを掃除してくれていた、黒人の男性でした。受付も先生もみんな白人で、東洋人のわたしと一番親和性のあったのかも知れません。二言、三言交わしただけなのに、面白いですね。


思い起こすと、スタジオの中で、彼が一番身体ができていたように思います。動きや表情に力みがなく、声の響きもよかった。


ちなみに彼のことを思い出したのは、Black Lives Matter 運動が騒がれ始めたときでした。



2021年2月12日

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