2026 ゴームク巡礼の記録 その3 読むヨーガ 260626
- 1 日前
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インドで、 何か待つとなったら、しっかり腰を据えて待たないと気持ちがやられてしまいます。
リシケシのタクシースタンドから、オートで10分ほどの、バドラカーリー寺院のある超ローカルな三叉路でバスを待つことになったわたしたちは、チャイをいただくことにしました。
そう、インドで何かを待つと言ったら、まずはチャイが必要です。
チャイ屋さんのお兄さんも、なんでこんなところに大量の日本人が来ているのか?だったと思ますが、手際よく12人分を作ってくれます。
お客さんたちも非常に協力的で、チャイを飲んでいた若い警官とラッパー風のおじさんは、快く座席を譲ってくれました。

ゆっくりチャイをいただいた後は、道のはすかいにある植物園へ。
といっても、ゲートがあって入場料をとるような規模ではなく、幼稚園の園庭くらいの広さに、さまざまな植物が植わっているというもの。
誰でも無料で入れるようで、わたしたちのほかには誰もいません。
コンクリの道で一周できるようになっているのですが、外側は平ら、一つ内側は平らのボツボツ、一番内側は、するどい三角のボツボツがついて、足つぼをマッサージできるようになっています。
倉庫のような建物には、足裏と身体全体のつながりの相関図が書いてあるので、植物と、身体と、ホリスティックな調和を目指すコンセプトなのがうかがい知れます。
リシケシからのガイド、アロックさんは涼しい顔をして、一番内側を歩き、わたしたちは2番目、あるいは、一番外を歩くのでした。

今はちょうどマンゴーのシーズン。高いマンゴーの樹に、まだ緑のマンゴーがぶら下がっています。
その他、マラ(マントラを唱えるときに使う数珠)を作る時に使う、ルードラクシャの樹、高いところに黄色い花をつけるアマルタスの樹など、ゆっくり、じっくり見て回りました。
本当はもっとたくさん、熱心にアロックさんは教えてくださっていたのですが、わたくしは木陰でのんびりしていたので、ほとんどを聞き洩らしてしまいました。
興味ある人はたくさん質問しながら、残りは木陰で休みながら、ゆっくり時は流れていきます。
以下は興味ある組、ケイさんが記したメモをお借りしたものです。
「ベィルパトラの葉は、シヴァ神に捧げるのに良いとされています。
3枚の葉のつき方が、右目と左目、そして第三の目が並んでいるように付いています。
また、マダールの花もシヴァ神に捧げるのに良いとのことでした。
その他、インド占星術における各惑星やナクシャトラに対応する植物もありました」
(ナクシャトラとは、月の位置を指すそうです)
一周してもまだまだ時間に余裕があるので、外にある付属のバックヤードのような所も見て周り、ゆっくりと三叉路まで戻りました。
お手洗いを済ませて、今度はバドラカーリー寺院へ。
河が合流するところは聖なる場所とされることが多いインドですが、道の合流地点もそうなのでしょうか。
小さなお社に次々と地元の参拝者が訪れては、来場を知らせるベルを鳴らします。
お目当てはこちらのパンディット(司祭)が結んでくれる、ミサンガのようなお守り。 こちらではモーリー(Mauli)というとのこと。

男性は右手、女性は左手に撒いてくれます。
お布施は20ルピーから50ルピーの人が多いようです。
希望者は、おでこに印(ティラック)もつけてくれます。
一人ひとり順々に女神さまにお祈りし、お守りを付けてもらったのでした。
旅の安全をお祈りして気持ちはすっきりしましたが、前述のとおり、ここは、名もなき郊外の三叉路。
チャイ屋と、寺院とトイレと警官の詰め所しかありません。
トイレと寺院で用を済ませたら、わたしたちはチャイ屋に戻るしかありません。
もうチャイも入らないので、ただ席を占領するだけです。
こういう時、インドというのは、期待以上の寛容さを見せてくれます。
チャイを飲もうが飲むまいが、バスが来ずに困った異邦人に快く席を貸してくれます。

バスはデラドゥンは出たということですが、そろそろお腹が空いてきました。
さて、どうしましょう。
そう、ここには、チャイ屋と、寺院と、お手洗いしかないのです。
そして、山へ向かう方向以外は、ぎっしり渋滞しているのです。
でも、嬉しいことに チャイ屋にはマギーがありました!
マギー、ご存知でしょうか?
インドナンバー1のインスタントヌードルです。
数分茹でるだけで、カレー味のおいしい麺が出来上がります。
日本のものとの違いはスープがないこと。
熱いインドにはぴったりです。
ピーマンや玉ねぎなどをスライスしたものを加えてくれたチャイ屋さんのマギー、美味しい!
と、食べ終わるか終わらないかのところに、向こうからバスが見えました。
急いで平らげて、道を渡り、左折してきた車体に皆で乗り込みました。
チャイ屋のお兄さんも嬉しそうです。
彼には本当にお世話になりました。
運転手は「ソーリー!」と、本当に済まなさそうな笑みを浮かべてわたしたちを迎えてくれました。
インドでは言い訳を聞くことが多い印象でしたが、こんな素直なソーリーは新鮮でした。
わたしたちも楽しく待てたので、忌憚なく、「ノープロブレム!」と伝えることができました。
マギーだけでは腹持ちが悪かろうと、見晴らしいのよい新しいお店でランチを済ませ、一路ウッタルカシへ。
遠くにデラドゥンの街並みを、近くには段々畑が広がる山すそを眺めながら、やっと出発できた安心感に浸りました。
なにせ、朝9時前にはアシュラムを出たのに、バスに乗り込んだのは13時を回っていたのですから!
そうなのです。
インドで「待つ」となったら、腰を据えて待たないといけないのです。
トモちゃん
チカラさん
マーちゃん
ケイさん
ヤスコさん
ナス先生
ニワさん
マリちゃん
ハルちゃん
皆さんも、ここ数年、あるいはそれ以上、こんなに待ったことはないでしょう。
でも、今、こうしてわたしたちを運んでくれるバスは、右へ左へカーブを超えて、どんどん山を登っています。
休憩で寄ったガソリンスタンドからは、雪をかぶった尖った山が遠く雲の間に望めました。
わたくしにとっては、30年近く通い続けたインドで初めて見たヒマラヤの雄姿です。
俄然気持ちが高ぶってきたわたしたちは、バスの揺れで固くなった身体を二人ヨーガでゆるめて、ほどいて、またカーブの続く山道へと戻ったのでした。


