トップ マンゴー通信 第59号  


08.7.24.
059号
友永乾史
(友永ヨーガ学院理事、マンゴー通信編集長)


What's Mango Express?〜マンゴー通信のご紹介〜

ただひたすらマンゴーを食べるときのようにヨーガを味わって欲しい、インド原産のマンゴーのように多くの人に愛されたい、そんな気持ちで書いています。ヨーガやインド、心と体の健康などに関することをテーマにほぼ毎週アップします。

第59号 御苑のシーズン

 さあ、いよいよ夏本番。新宿御苑リトリートもシーズンを迎えました。もちろん、ヨーガそのものにはシーズンはありません。熱いとき、寒いとき、環境とのバランスをうまくとっていくのがハタ・ヨーガ。この今のように、どんどん大気が暖められる、つまり、陽になってくるときには、身体を冷ます呼吸を行うようにします。エアーコンディショナーが至るところに幅をきかせてる現在では、単純にそういうわけにも行きません。汗をかけないという方が多いようですので、しっかり汗をかけるポーズを連続します。

 この時期をなぜ御苑リトリートのシーズンと呼ぶのか。それは新宿御苑の広大な緑に拠ります。都会はよく砂漠と形容されますが、実はそのとおり、水分がたまらない構造になっています。雨が降ってもすぐに下水に吸収されてしまいます。でも、御苑は、大きな土と緑の世界。新宿という広大な砂漠にある巨大なオアシスといったところでしょう。御苑の周りの住民の皆さんも言うことですが、御苑から100メートルは常に自然の風が吹きます。水分をたっぷりと溜め込んだ緑と土は、太陽がいくら照り付けても、コンクリートの砂漠のようには熱せられません。チンチンに熱くなった新宿砂漠に向けて、御苑の緑に冷やされた涼しい風が吹き渡っていくのです。2℃ほど違うという新聞の記事を読んだことがあります。

 御苑の緑は春も秋も冬も私たちを和ませ、楽しませてくれるのですが、特に大きな恩恵をもらえるのが夏ということがお解かり頂けたでしょうか。ということで、御苑リトリートのオンシーズンは夏だと勝手に宣言しています。実は私も、夏が大好きです。シャワーの最後に、真水を浴び始めるころになると、身体がよく動き、身体中の細胞が生き生きとしてくる感覚があります。反対に、夏が苦手という方の話もよく聞きます。逃げ場のない暑さに辟易するという方、汗が乾かないので皮膚の症状が大変という方、などなど。学院の講師も、冬が得意なタイプ、夏が得意なタイプがいます。

 真昼に街にでると、そのタイプの違いは、一目瞭然。のぼせ気味で、恨めしそうに暑さを嘆いている、夏大嫌いなタイプと、あごを引いて、視線が定まっている、夏を何とかやり過ごしているタイプ。前者のタイプで、この夏の暑さがもう耐え難くなっている方、是非ヨーガで汗をかきましょう。御苑リトリートでは、夏でも多くのレッスンは冷房を入れていません。レッスンが進んで汗をかくと、それまでの風がとても涼しく感じられるようになります。風が気化熱を奪い、体温を下げてくれます。ゆったりと動き、静かに目を瞑っているときに、風が通り抜け、汗を乾かし、ひんやりした余韻を残してくれるのを感じるのは、都会ではなかなか得られない、優雅な瞬間です。

 ヨーガを続け、日常でもそんな瞬間をたくさん味わえると、夏でも涼しい顔ができそうです。




前回の満月の夜。リトリートの窓から。
御苑の向こうに六本木ヒルズ。 夜は涼しい上に、とても静かです。
 
 


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