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さて、アシュラムの建つリシケシの話も少し。
リシケシとは、英語版のウィキペディアによれば、Rishk(sense .. 感覚)、ish (master..師)、つまり、感覚を統御するすべを心得た賢人という意味だそうです。またほかでは、リシ(聖者)のケシ(髪)という説もあります。どちらにしろ一般人よりも、賢く、聖なる人に縁がありそうな土地です。
現在のインドでも、ガンジス沿いの聖地を巡礼するのは、ヒンドゥー教徒を中心に根強い人気です。数年前のマハクンムメーラ(144年に一度のお祭り)には、リシケシの少し下流のハリドワールに100万人以上の人が集まったそうです。特にお祭りでもない日にも、カメラをぶら下げたインド人の家族旅行者を多く見かけます。
この下流のハリドワールに対して、リシケシは少し高尚な感じです。街全体が菜食で、禁酒。もともと牛や豚は北インドではあまり見かけませんが、鳥や羊も街の中では売っておらず、どうしても食べたい人は隣のハリドワールまで出かけます。
それではリシケシは私たちのような俗人は入れないのでしょうか。いやいや、過去多くの世俗にまみれた有名人もこのリシケシに惹かれて、延々とデリーから北上してきました。ビートルズに始まり、同時代のミュージシャンである、ドノバン、ビーチボーイズのマイク・ラブ、最近ではタイタニックの主演女優、ケイト・ウィンスレットも訪れました。推測するに、お忍びで訪れている人はもっと多いような気がします。インドの財界人も忙しいオフィシャルな時間から逃れるように、リシケシに逃げ込む(retreat 隠遁)する人も多くいると聞きます。前大統領のカラム氏も、シバナンダアシュラムを訪れたがっていたと聞いたことがあります。(カラム氏はイスラム教徒でしたが、シバナンダアシュラムの説く、Divine Life 、神聖な生き方に大きな感銘を受けていたそうです)日本人の旅行者も、大好きな目的地のようで、多くのバックパッカーが長期滞在していきます。
人口は6万人足らず、山間の小さな小さな街です。何か有名な特産物があるわけでもなし、有名な建築があるわけではありません。上流の川沿いには、たくさんのアシュラムと、そこを訪れる観光客目当ての土産物屋があり、下流の市街地には、おいしいラッシー屋と、いくつかの仕立て屋、生地屋、野菜と穀物市場、お香の問屋が並ぶくらいです。朝には、ヒマラヤからの風が吹き、夕方には暮れゆく太陽が川面を染めるだけ。そんなシンプルな毎日が続いていきます。
リシケシの魅力は、あるいはヨーガの魅力に似ているのかもしれません。コトバにしがたい幸福感、満足感、透明感 etc.etc. OMな感じとでも書くしかなさそうです。ではでは。OM!
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