トップ マンゴー通信 第31号  


05.11.01.
031号
友永乾史
(友永ヨーガ学院理事、マンゴー通信編集長)


What's Mango Express?〜マンゴー通信のご紹介〜

ただひたすらマンゴーを食べるときのようにヨーガを味わって欲しい、インド原産のマンゴーのように多くの人に愛されたい、そんな気持ちで書いています。ヨーガやインド、心と体の健康などに関することをテーマにほぼ毎週アップします。

第31号 学院のヨーガ断食 Vol.2

一昨年くらいから、学院のヨーガ断食講座は、ほとんど満員で行っています。年に3回(3月、6月、10月)しかない講座ですし、ヨーガブームや、「プチ断食」のブームにも後押しを貰っていると思います。  

  今でも断食と聞くと、極端な苦行と思われている方も多いですが、しっかり減食を二日した後の二日の断食ですので、ある程度体に燃えるもの、つまり脂肪を持っている人でしたら、辛くはないです。多くの人からは食べるものの、質、量、回数、時間など今まで自分が当たり前としてきたことを、もう一度考え直して、自分にあった食べ物と食べ方を身につけるのにとても役に立ったと感謝の言葉を頂いています。もちろんダイエット効果はいうまでもありません。

私も今まで4回、ヨーガ断食をしてみました。いろいろなメリットを実際体験した上で、裏方として、講座の刷り物を何十部も用意したり、小さい控え室に紙袋をずらっと並べてお粥のパックや指定の飲料などを詰めたりしていると、本当に多くの方々がバランスの取れた健康な生活を真剣に追い求めているのを実感します。1回の講座の費用は、非会員の方だと34000円です。決して安くありません。乱暴な言い方をすれば、この金額を、食べないことに支払っているのです。二人でちょっといいレストランに出かけてワイン付の素敵な食事ができるお金です。  

 日本、特に東京などの大都市に住んでいると、季節の移り変わりや、月の満ち欠けにとても鈍感になっています。食事もほとんど手をかけずに食べられるものや、外食に偏りがちです。日本に稲作がもたらされた頃から、明治ぐらいまで、長らく続けられてきた食生活が、この100年で大きく変わりました。季節のものしか食べられなかったのに、今では何が旬のものか調べないと分からないほど輸入食品、加工食品、ハウス栽培のものに溢れています。生活の様式も大きく変わって、歩くことが少なくなり、デスクワークが増え、椅子とテーブルが主流になりました。運動量が極端に少なくなっています。いろいろと便利になった反面、いろいろと大変なことが起きています。身体に目をやると、高カロリー、高たんぱくの食事から生活習慣病を疑われたり、免疫と体内に蓄積する特定の物質がもたらすアレルゲンのバランスが崩れてさまざまなアレルギーの症状が出てきたりという方が増えているようです。精神的にもどことなく不安があったり、自分自身に自信が持てないという方が多いようです。食べ物のバランス、運動のバランス、摂取カロリーと消費カロリーのバランス、心と身体のバランス、さまざまなバランスがアンバランスになって私たちを悩ませます。

 こういった悩みの一番困った点は、なかなか対処療法が効かないことです。原因を特定して、それに対して薬やサプリメントを用いて良くなるという類の症状ではないのです。普段の食生活を改めましょうと言われても、「食べたい」 という気持ちがある限り、食べられなかったことがいつまでも頭に残って、とてもきつい心理的なストレスになってしまいます。身体を動かしましょうと言われても、自分の身体に鞭を打っては、これもストレスになってしまいます。

 それでは食事と運動の習慣を同時に改善する講座が必要なのでは?というのが私たちのヨーガ断食講座の最初の一歩です。食を断ち、身体を動かすことを通じて、食べたくなくなる身体、動きたくなる頭に変わっていくことがヨーガ断食のもたらす果実の一つです。

 この果実が一生のものとなるとき、参加費の34000円が価値のあるものになるのでしょう。



 シバナンダアシュラムのお食事。地元の豆と野菜、薄めのスパイス。全粒粉のチャパティー。
 


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