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部屋に入ると、まず着ているものを全部脱げと言われます。二人とも背は私より低いけれども体格は結構いい。郷に入っては従おうと、素っ裸になって、普通のベッドより相当高い寝台に寝ることに。目隠しのため、窓のない高く作られた塀の上から、薄曇の南インドの光と潮風が入ってきます。スパイスと薬草が調合されたオイルをマッサージする部分にたっぷりとかけられ、いかつい手でごしごしとリンパのラインに沿ってこすられます。力は強いのだけれども痛くはありません。ただスパイスの香りの中で、遠くに波が砕ける音が聞こえ、眠りにはいりそうに。まどろみながら1時間があっという間に過ぎて、ホテルの緑の浴衣を着て、また二人の男の先導で医者のいる棟まで帰ります。
帰るとそこには、同じく油まみれのてかてかの顔をした旅の仲間がものすごく嬉しそうに、ココナツを抱えてココナツジュースを飲んでいました。誰に聞くまでもなく、その顔は満足を表していました。その日に皆さんで受けたマッサージはアビアンガムと言って、アーユルヴェーダのマッサージでは一番オーソドックスなものだそうです。3泊の短い滞在ですが、ホテルの医師たちに触診をしてもらい、マッサージを受けられるかどうか判断してもらいます。さらに深く個々の症状にあったアーユルヴェーダの治療を受けたい人は、医者と相談して、さまざまな治療を受けることができます。このアビヤンガムというマッサージも、それぞれの疾患に対して調合されたオイルで毎日2週間くらい続けるとかなり効果がでるそうです。
私たちに出た効果はあったのでしょうか。たった一日で、そんなに違うものでしょうか。
次の日になって分かったのですが、その日の晩、私たちは本当に、インド人もびっくりするぐらいの量の尿を出しました。マッサージを受けた全員が、普段では考えられないくらい相当の量を出したと言っています。私は普段トイレに起きることはまずないのですが、その日は我慢できず起き上がってトイレに行き、そのまま気絶しそうになるくらい長く大量の小便をしました。
この旅行は南インドを入れると全部で11日間の日程になります。仕事のある人でしたら、出発までに相当がんばらないと休めない日数です。ふらふらの体で成田についた人も多かったはずです。デリーからは日本で考えれば相当の悪路を7,8時間。そして朝4時おきのアシュラムで4泊。またバスで8時間かけてデリーに戻り、翌朝6時に起きての、トリヴァンドラム入りです。アーサナとプラナヤーマで元気は保ってきても、それでも身体に蓄積された疲れはあったのでしょう。長旅の疲れは腎臓に溜まっていて、大量の尿とともに排出されてしまったのでしょう。元気ですっきりした皆さんの顔を見て、アーユルヴェーダは本当に効くんだなと実感しました。
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