マンゴー通信 – ヨーガやインド、心と身体の健康などに関すること。 – 友永ヨーガ学院
13.6.9
105号
友永乾史
(友永ヨーガ学院理事、マンゴー通信編集長)


What's Mango Express?~マンゴー通信のご紹介~

 ただひたすらマンゴーを食べるときのようにヨーガを味わって欲しい、インド原産のマンゴーのように多くの人に愛されたい、そんな気持ちで書いています。ヨーガやインド、心と身体の健康などに関することをテーマにほぼ毎週アップします。

バックナンバーはこちら

第105号 スワミ・シバナンダのお弟子さん特集その3 スワミ・チダナンダ


 梅雨入りしてから、いい天気が続きます。

 湿気がなくてからっとしている時と、雨が降りそうで降らなくて、湿気だけ、どんよりと降りてくる時の体調と気分の違いが大きくて大変な時季。インドはただ今真夏。連日40度を超え、モンスーンまで毎日快晴、一本調子のインドと、天気予報も追いつかない、気圧、湿度、気温が毎日変わる猫の目天気の日本。インドがあれだけ暑いからこそ、ここまで精緻なヨーガという体系ができたのではないかなどと考えておりますが、これだけ天候の変化が大きい日本には、日本なりの心身の整え方、季節の過ごし方があります。友永ヨーガはそのどちらも、それぞれの人に合わせられるようにお伝えしております。

 さて、前置きと宣伝はこのくらいにします。長らくお待たせいたしました。友永ヨーガ学院が師事する、スワミ・シバナンダという近代のヨーガを確立した聖人の一人、そのお弟子さんのご紹介をしています。

 海外にヨーガを広めた、スワミ・サッチダナンダと、スワミ・ヴィシュヌデーヴァナンダのご紹介を終えました。お二人が遺したヨーガ道場は、アメリカをはじめ、ヨーロッパやアフリカ、アジア各国のヨーガの中心的な役割を果たし、それぞれの国でのヨーガの発展大きな貢献があったこと、ご理解いただければ幸いです。

 今回ご紹介するスワミ・チダナンダは、NHKBS1で放映された“インド・ヨガ聖地への旅”でも、最後に菅野美穂さんが訪問されたことでご存知の方も多いと思います。何度か日本でもツアーが行われ、この学院にもおいでくださいました。

 グルデブと同じように、多くの著書を遺され、その一つは、『ヨーガ 幸福への12の鍵』(原題 Success in Life)は、当院院長が訳していますので、ぜひお手にとって見てください。若者に向けて平易なことばでヨーガのスピリットを説明しています。日英対訳になっていて、中学校の英語の副読本として採用されたこともあるくらい、分かりやすい英語が左側に、右側に日本語訳が載っています。アジア初のノーベル文学賞受賞者、タゴールの詩や、インド国民の行動規範も掲載されていて、インドの若者の、折り目正しい、純粋さと好奇心溢れる雰囲気の源流を感じることができます。

 スワミ・チダナンダは1916年に、インドの南、アラビア海に面したマンガロールに生まれました。シュリ・ラーマクリシュナや、スワミ・ヴィヴエーカナンダ、ラマナ・マハリシといった、現代の聖者たちから多くの影響をうけつつ、チェンナイの名門ロヨラ大学を卒業。実父の土地を使って、ハンセン病患者の自立支援を行う施設を作り、患者の面倒をみ、自立のための機織りや工芸の仕事場を整備しました。そのころ、南インドまで聞こえていたスワミ・シバナンダの名声を聞き、アシュラムに加わります。最初の仕事は、アシュラム併設の診療所の手伝い。患者さんたちから、“癒しの手”と称えられるほど、両手から癒しの力がみなぎっていたそうです。リシケシから少し上ったところに、アシュラムが建てたハンセン病の施設に行ったことがありますが、静かでおじちゃんたちがのんびり機織りをしている、気持ちのいい場所でした。現在でも、さまざまな手織物を出荷しています。

 関心は医療にとどまらず、哲学の講義をしても、文章を書いても素晴らしく、スワミ・シバナンダの推薦で1948年に事務総長に選出され、スワミ・シバナンダの教えを守りつつ、外には世界中を回ってヨーガの素晴らしさを伝え続け、内には増え続けるアシュラムの修行僧と訪問者のへの対応に時間を割き、偉大なる師の後、アシュラムをしっかり守り、名声を保ちました。

 現在、私たちが宿泊させてもらう二人部屋のドミトリーと、大講堂が入る大きな建物(オーディトリアム)は、最晩年のチダナンジの肝入りで完成したと伺っています。利用させてもらう身として、これから増え続けるであろうヨーガ人口を見越しての英断だったと感謝しています。2008年、オーディトリアムが完成。そこで最後のスピーチを行った後、8月に入滅。リシケシの街中がお祭り騒ぎになる、大きなお葬式が行われました。

(※ その時の記事:第60号 スワミ チダナンダご入滅に際して

 日本語になったスワミジの本では、ヨーガスートラの解説本である、『至福への道』(増田喜代美訳 The Divine Life Society刊)があります。スワミジが寄せられた序文に、(ラージャ)ヨーガのゴールは、”普遍的な真理“であって、それは、エホバ、アッラー、ブラフマン、タオ、神など、さまざまな名前で呼ばれている、たった一つの真理と同じだと書かれています。アシュラムのサットサンガでも、ヒンドゥーの神ばかりでなく、ジーザスやブッダを崇める言葉を挟み、ユニバーサルな教えとしてのヨーガを強く振興されました。教えについて、より深く知りたい方は、オフィシャルサイトへどうぞ。オーディオサイトも充実していて、キールタンを歌われる朗々とした声にもどうぞ聞き惚れてください。

 スワミジはからっと明るく、小さな顔に大きな手の平、さらに大きな笑顔が印象的です。次にご紹介するスワミ・クリシュナナンダジとは陰と陽、好対照だったとお弟子さんから聞いたことがあります。

 最後にもお知らせを少々。この9月末の第12回目のインドツアー、スワミ・チダナンジのスピリットがそこかしこに満ちるシバナンダアシュラムに5泊させて頂いたのち、ガンジスを遡りガンゴトリまで登ります。途中、ウッタルカシにて、グルデブの数少ないご存命のお弟子さんの一人、スワミ・プレマナンダジにお目にかかります。スワミジもチダナンダジに負けないくらい笑顔のまぶしいお方です。大勢のご参加をお待ち申し上げます!

スワミ チダナンダジと布袋様
95年に日本をご訪問くださった時のサイン Be in Yoga ALWAYS!!
と布袋様とのツーショット。この笑顔!!!